「北杜農業体験会vol.4」を開催しました!

9月14日(土)、北杜市フードバレー協議会主催の「北杜農業体験会vol.4」が開催されました。

ナビゲーターは、前職で金融機関の企画職・営業職に従事し、農園の事業承継を経て昨年から北杜市に移住してブルーベリー農園の経営を開始した株式会社ブルーベリー明野代表「小林剛史」氏、農業は全くの未経験で県外出身で地域とのつながりが無い中、農業の担い手が急激に減少している今こそ農業にチャンスがあると信じ、東京から北杜市に移住し約1haのトマトの施設栽培の農業法人を経営している株式会社リコペル代表「米田茂之」氏が務めました。

当日は晴天に恵まれ、県内外より北杜市での新規就農や移住を希望・計画をしている7名が集まり、農作業体験や圃場の見学を行いました。

 

午前の部

JR小淵沢駅で集合し、大泉タクシーでナビゲーターの小林氏が経営するブルーベリー明野の農場に向かいました。明野は日照時間日本一を誇る晴れ間の多い地域です。ブルーベリー明野は2.6ヘクタールの農園に早生種から晩生種まで約3,000本のブルーベリーを栽培しており、開園中の6月~8月は多くの観光客が訪れます。

はじめに農場での一年の仕事の流れや夏剪定と冬剪定の違いについて学びました。

夏剪定は「ラビットアイ」など伸びの強い品種で行い、来園者がブルーベリーを摘み取りやすい高さを保つため、伸び始めの若い枝を剪定します。冬剪定はブルーベリーの実を大きくするための作業です。ブルーベリーの枝は古くなるにつれて実が小さくなるので、冬は古い枝を剪定します。

 

慣れない剪定作業に苦戦する参加者に対して、小林氏が「迷ったら切って大丈夫です」「みんなセンスありますね」と気さくに声掛けをし、戸惑いながらも熱心に取り組んでいました。

昼食
昼食では、「あけの農さん物直売所」にて、「ゆるキャン△」12巻、アニメではシーズン3に登場した季節の野菜カレーを提供いただき、参加者とともに交流会を行いました。

参加者同士が互いの出身地や移住について、北杜市のいいところなどを話しながら和気あいあいと交流を深めていました。
フードバレー協議会副会長であり有機農業に長年取り組む畑山農場代表の畑山氏も参加し、有機農業にどのように取り組んでいるか、土壌づくりなどについて話を伺い、参加者はおいしいカレーを味わいながら耳を傾けていました。

午後の部

午後は、ナビゲーター米田氏の案内のもと、リコペルの農場を見学しました。リコペルでは夏秋トマトを中心に生産しており、新規就農を目指す人材を積極的に受け入れ独立支援も行っています。

リコペル明野農場では、養液栽培の夏秋トマトの見学をしました。肥料となる養液の説明や、水と電気があれば場所を選ばないという養液栽培の利点についての話を伺いました。

 

続いてリコペル長坂農場では、ミニトマトの周年施設栽培とイチゴハウスの見学を行いました。

ミニトマトの栽培施設では、靴の裏についた植物の病原体を施設内へ持ち込むのを防ぐため、上履きに履き替え、上履きの靴裏を消毒して見学します。施設内のミニトマトは、太陽の光をまんべんなく当てるために上からつるした状態で栽培していました。

イチゴハウスの見学では、トマトとイチゴの栽培は忙しい時期がかぶらず相性が良い反面、休める時期がなくなってしまうなど、具体的なお話を伺いました。
そのほか、病気を防ぐための取り組みや、慣行農業と有機農業の違いなど興味深い話を伺いました。

 

見学後は、「就農のノウハウを学ぼう」と題して新規就農や事業継承に関する勉強会を行いました。
米田氏からは自身の経歴や移住して農業を始めた経緯、地域の方々との関わり方や経営について、新しく就農する際のアドバイスなど実体験をもとにお話しいただきました。小林氏から事業継承に至った経緯や移住者から見た北杜市の地域性、農事組合法人から株式会社に組織変更した経緯などについてお話いただきました。質問コーナーでは各々参加者から質疑も活発に行われました。

その後、市内の多くの農産物が集まる「道の駅こぶちさわ」に向かいました。三連休初日ということもあり、非常ににぎわいのある中、各々季節の野菜やお土産を購入し、盛況ののちに幕を閉じました。

昨年度に続き、参加した皆様からも好評な意見を頂き、就農・移住への参考となる体験会になりました。ご参加いただいた方並びにご協力頂きました皆様ありがとうございました。

今後も北杜市フードバレー協議会では、「儲かる農業」を目指し、北杜市の農業を発展させるための新規就農者へ向けたイベントや情報発信を行っていきます。