“北杜農業体験会vol.6”を開催しました!

こんにちは!去る10月25日(土)、北杜市フードバレー協議会主催で、新規就農希望者を対象とした“北杜農業体験会vol.6”を開催いたしました。
本協議会では、北杜市で「儲かる農業」を推進したいという思いから、幅広く農業に携わる活動をしています。
北杜農業体験会は、農業を始めたいと考えている皆さんに向けて、先輩農家の声を聴いたり、実際に農作業に触れたりしながら、新規就農を身近に感じてもらうため、毎年2回開催しています。

 今回で6回目となる体験会のテーマは「有機農業×施設栽培」。市内で多品目の有機野菜を露地栽培で生産している‘畑山貴宏さん’と、ミニトマトの周年施設栽培を展開している‘米田茂之さん’をナビゲーターにお迎えし、県外からお越しいただいた参加者5名がリアルな農業の現場を学びました。

有機農家 畑山農場 畑山貴宏氏

畑山さんのコラム記事はこちらから!

施設栽培 (株)リコペル 米田茂之氏

米田さんのコラム記事はこちら

10月も半ばを過ぎ、北杜の町にも秋色の寒さが訪れる中、午前中は米田さんの農場へ集まり、先進的なハウス栽培を見学しました。
農業大国であるオランダの様式を取り入れた栽培施設やパイプハウスでミニトマトを中心に生産を展開しており、温度・湿度・日射量や液体肥料の滴下量に至るまで、データ化・システム化されたハイスペックな農業形態を、米田さんから丁寧に教えていただきました。
参加者の皆さんからも、農業経営の理念・販路の開拓・施設への初期投資・環境への影響…などなど、たくさんの質問が挙がり、それぞれが就農に向けて質の高い情報を得ることができ、実りある時間となりました。

お昼には畑山さんの圃場へ移動し、地元北杜のお野菜をふんだんに使ったお弁当と、畑山農場で採れた有機野菜を、グリルで焼いて振る舞っていただきました。参加者の皆さんの考える北杜での生活や、興味のある農業形態についてなど、尽きない話題にとても盛り上がり、交流を深められたと思います。
 お食事の後には市の農業振興課の職員を招いて、新規就農を考える方の相談窓口や、研修先について紹介をしてもらいました。

午後は畑山さんの圃場見学と、にんにくの苗の植え付け体験を行いました。
 畑山さんは古民家を購入して、そちらを住まいとしながら農場を運営しており、30品目近い野菜を有機栽培しています。健康にやさしいイメージから、近年人気となっている有機栽培ですが、実際の現場でその管理の難しさや、多くの品目を育てる技術について、貴重なお話を聞くことができました。

あいにくの雨により、農作業の体験時間は短くなってしまいましたが、実際に土に触れ、指先が泥にまみれながらも、将来自分が取り組むのであろう農業について、参加者それぞれが思いを馳せたと思います。

最後に、畑山さんや米田さんの農場で経験を積み、独立した先輩農家さんをお招きし、ご自身の取り組む農業や、就農したきっかけについて、座談会形式でお話をうかがいました。
独立就農し、一人の経営者となることの厳しさや、その中でもそれぞれの先輩農家さんが感じるやりがいについて、参加者の皆さんは真剣な面持ちで聞き入っていました。

○ご参加いただいた先輩農家の紹介
北原竜也さん:北杜市小淵沢町にて営農。市内の農林大学校で職業訓練を受けたのち、米田さん経営の株式会社リコペルで1年間の研修を経て、今年トマト農家として独立したばかり。
森田雅彦さん:北杜市武川・長坂町にて営農。6年前に独立し、有機栽培でホウレンソウ一本に絞った周年出荷に取り組む。忙しさに追われ反省がおろそかになりがちな有機農業において、常に実験と改善を繰り返し、進化を続けている。
柴田雅央さん:北杜市高根町で営農。第2回の農業体験会へ参加し、畑山農場を訪れた際に畑山さんへの弟子入りを決意。2024年に独立してからも、畑山さんの助けを借りつつ、試行錯誤の日々を送っているとのこと。

 雨天の中ではありましたが、ぐずついたお天気に負けないほど、農業に対する強い思いを先輩農家さんから受け取ることができ、大変盛況の中で体験会を終えることができました。お越しいただいた参加者の皆さんからもご好評をいただき、全体として成功と呼べる会になったかと思います。

今後も北杜市フードバレー協議会では、「儲かる農業」を目指し、北杜市の農業を発展させるため新規就農者希望者へ向けたイベントや情報発信にも取り組んでいきます。私たちフードバレー協議会が開催する農業体験会は、就農のリアルな現場や農家さんの声をご参加いただけた方々へお伝えしています。参加しないと聞けない・学べないこともたくさんありますので、北杜市への移住や新規就農をお考えの方は次回ぜひご参加ください。よろしくお願いします!